技術紹介

基礎技術

細胞表層の糖鎖はウイルスの細胞に吸着するための最初のレセプターとして使用され、感染を仲介します。

シュガーチップによって、ウイルスが結合する糖鎖を同定することができます。
そして、同定した糖鎖をナノ粒子に固定化して糖鎖固定化金ナノ粒子(SGNP)を調製します。SGNPとウイルス溶液を混合すると、SGNPはウイルス粒子に糖鎖を介して吸着し、ウイルス粒子の濃縮・精製を簡単に行うことができます。
磁性SGNP(SMGNP)を用いれば濃縮精製は3分と迅速に処理をすることもできます。

長年のワクチン研究及び製造で培ったウイルスや細菌培養を基盤としたバイオ生産技術ならびに試験評価技術を有することも当社の強みです。
技術部はワクチンのより効率的な製造プロセス開発や安定製造に寄与すると共に、旧来の生物製剤製造ノウハウと最新の科学的技術を融合させ、バイオ医薬品生産の基盤技術確立および実用化に向けた研究開発を推進しています。

工場との連携

技術部は工場の製造部門だけでは解決できない技術課題については、製造部門との連携により迅速に解決しています。
この取り組みにより、工場の生産性向上に貢献するとともに、高品質な製品を安定的に製造できる製法の開発を推進しています。

バイオ医薬品への取り組み

技術部は第一三共バイオ研究部門と連携し、第一三共グループ内のバイオ技術の裾野を広げると共に、バイオ関連技術の蓄積を促進し、その活用範囲の拡大に貢献します。
ワクチンの製造プロセス開発・改良で得られた知見を治験原薬・中間体の製造・製法検討にフィードバックし、バイオ医薬品開発のスピードアップに貢献していきます。